ショートエッセイ#29「常食」
- 2025-09-28
- general
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常食
白い飯が大好きな人、沢山いますね。忙しい毎日だけれども、毎朝欠かさずご飯を炊いて食べる。混ぜご飯や炊き込みご飯はイヤ。ご飯は銀シャリじゃなくちゃイヤ。
不思議です。猫は鯵が大好きだけど、続けて鯵をやると3日目には見向きもしなくなるといいます。 なにか他のものを食べたがるのです。 なのに人間は毎日毎日銀シャリを食べても飽きないのです。常食にこだわるということは誰にでもあるということなのでしょうか。
そこで考えました。ご飯でなくて他のものでも、毎日毎日食べればいつのまにか常食になってしまうのではないか。自分たちの食事で試してみています。
1日1人あたり緑黄色野菜を350g、乾燥大豆たんぱく質30g(蛋白質として15g)、乾燥酵母10g (蛋白質として5g、あわせて1日の蛋白質必要量の1/3を賄います) 、それに茅乃舎のダシ1袋。野菜は細かく切って混ぜ、火を通し、蒸し野菜として冷蔵庫に保存する。実際には2人分の4食分、つまり野菜でいえば900gあまりを1度に作る。大体大きめのフライパン1杯分です。 これをほぼ毎食、丁度白いご飯を毎日食べるように食べる実験です。
調理の仕方はいろいろです。主力蛋白源として肉、魚、卵、豆などのどれも使います。好みでキノコや海藻も加えます。味付けもカレーだったり味噌煮だったり、いろいろです。これが主菜になります。エネルギー源はジャガイモ、パン、スパゲッティ、シリアル、ご飯など。副菜も自由です。多少変化はあるが、これで7年ほどはやってきたのではないでしょうか。
いまや、これが日常になってしまいました。どうしてこんなことになったのか。栄養学的理由も勿論あります。でも、ほかにも理由があります。1つはあまり考えなくても、これだけの準備でいろいろな料理になります。大豆たんぱく質の使用を常食の根幹に位置づけているのは、地球環境保護視点からでもあります。米と同様に10Kg単位で購入しています。大豆たんぱく質の欠点はビタミンB類が殆ど失われていることです。乾燥酵母を加えているのはその為です。
勿論、これだけで栄養やカロリーを全部賄おうとしている訳ではありません。ただ、白いご飯に取って代わって、この蒸し野菜の料理が毎日毎食でてくるということです。
最近はそんな食生活に慣れてしまっている自分自身を感じます。いろいろ食べても、あれを食べなくちゃという感じになっているのです。不思議なものですね。
まあ、体の調子がずっと悪くないのもそのせいかどうかは分かりませんが、実験はしてみるものですね。
皆様、食事で実験できることは沢山ありますよ。テレビやネットには、あれがいい、これがいいと、さまざまな宣伝がありますが、ご自分の体、ご自分の食事のことですから、どうかご自分で考えてお試しくださることをお勧めします。
勿論、科学的に冷静な情報源は大切でしょう。私が1番参考にしているのは文部科学省が無料で公開している食品成分表です。 いくつもの出版社からデータや解説を含めたカラフルな図書を出版しています。 すでにお手元に置いておられる方もあるでしょう。
あなたのご健康とご家族皆様のご健康を祈ります。
20241021 hascross 松村外志張