ショートエッセイ#8「コロナ禍に知る健康科学の意味」
新型コロナウルイスのパンデミックにまきこまれた多くの国々で病院の集中治療室が満杯となりました。重症患者のうち、働き盛りの若者を優先し、高齢者を後回しにするという選別をせざるを得ない事態に追込まれた国もありました。この極限状態が、高齢者医療の負担と、次世代育成のための負担とが相剋していることをまざまざと思い出させました。
我が国では、極限状態を未然に防ぎ、高齢者を見捨てることなく、手厚い治療がなされています。幸いなことではありますが、その医療のために多大な負担があり、そしてその費用を節約できれば、次世代育成のためにも使えるお金であることを忘れてはならないでしょう。
予防衛生、治療の重要性は勿論ですが、一端感染したときにどのようにして体はウイルスに打ち勝つか、また時には敗北して重症化するのか、そして環境や食事・栄養・医薬がどのように働くのか、などの健康科学上の問題への理解が日々の我々の判断を支えているのではないでしょうか。
皆々様、健康科学の心得があなたの将来を切り開くと私どもは考えています。結果はあなたの健康に、医療費の節約に、そして次世代の育成に還元されることでしょう。私どもはそんなあなたのために働きます。
松村外志張 hascross 便り 22号 (20201003) に掲載