ショート エッセイ#3「お菓子の今昔」

お菓子はどこから来てどこへいく?

 むかしのお菓子、身近にはひな祭りのおひなさまの前にあるお菓子でしょうか。ひなあられ、菱餅、甘酒などですね。平安時代以来、はなやかな祝い事に欠かせないものだったでしよう。その後、戦国時代から江戸時代の間に海外から砂糖がはいり、昨今はケーキ、アイスクリーム、チョコレートと、ヨーロッパ貴族の生活から生まれた甘いお菓子がわが国でも主流になりました。和菓子も昔ながらの生姜味や餅菓子もありますが、ここでもなんといっても甘いアンコのお菓子が中心といえるでしょう。
 一方で、昔から携帯食品としてのお菓子の流れは今も生きています。ビスケット、クラッカー、煎餅、ナッツなどですね。サンドイッチやスコーンなども午後のお茶には欠かせないバパートナーですね。これらのお菓子は体を使って働く方々にはなくてはならないものといえましょう。
 いま日本では、寿命が伸び、また机に向かって頭脳労働する学生さんや会社員が中心となるにつれて、お菓子にはこれらの方々とゆたかな一時をともにするという使命が大切になってきています。
 からだよりも頭脳を使う方々に大切な栄養は、糖質と思われがちですが、実は蛋白質もとても大切で、ビタミン・食物繊維などのバランスも大切だということが分かってきています。こういった栄養を補いながら美味しくお菓子を召し上がっていただく。そのために私どもは一夜工夫を重ねております。お役に立てば幸いです。
 
松村外志張
ヘルスアンドサイエンスクロスロード(hascross)副店主 理学博士          hascrossたより(20190617)のエッセイコーナーに掲載

ショート エッセイ#2「健康科学の言葉」

健康科学の言葉
-フレイル、サルコペニア、エピジェネティクス – どう思います?

 科学用語にカタカナ語が増え始めて久しい。私が大学教育を受けていた1960年代前半、生命科学は殆ど日本語で習ったと記憶する。酵素の名前などにはリゾチームであるとか、アミラーゼであるとかカタカナ語があったが、生命の概念に関わる言葉はほぼ完全に日本語で習った。しかし最近はそうでない。たとえば表題にあるようなフレイル、サルコペニア、あるいはエピジェネティクスといった言葉はただいまの健康科学で不可欠な言葉だが、対応する日本語がないか、あるいは私にはなかなか思いあたらない。
 このなりゆきは研究者にとっては便利といっていいだろう。対応する国際用語が簡単に思い出されるからである。しかし当店のように、健康科学を話題として市民諸兄との交流を楽しむためにはまことに具合がわるい。義務教育でならった言葉や概念が市民の会話の骨組みとなっていることは当たり前であり、最近の義務教育のレベルは、我々の世代のそれにくらべれば遙かに高い。私が当時中学生であった1950年代にはDNAもRNAも、まだ言葉さえなかった。従って、我々の世代で分子遺伝学分野を話題にするには解説を用意しなければならないが、いまの若い方々は先刻ご承知である。
 健康は専門家の云うとおりを守っていれば事足りる。そんな楽な時代は残念ながら去りつつあるような気がする。 というのも、専門家は一般市民にはなじみのない言葉を話すようになってきてしまったからだ。
 一方で分かってきたこと、それは市民の健康を支える一番の力は市民のリテラシーだ、ということだ。 リテラシー? またカタカナ語だ! このセミナーでは、その「リテラシー」を、健康に関する知識のみならず、その限界も心得て自分で判断できる力であると考え、「心得」という言葉を当てた。世代を超えて家庭や社会が引き継いできたわが国独自の「心得」もある。カタカナ語とあわせてやはり日本語が役に立つ。そんな気持ちで前節のセミナーを構成した。お役に立てば幸いである。
 
松村外志張
ヘルスアンドサイエンスクロスロード(hascross)副店主 理学博士     hascrossたより(20190412)のエッセイコーナーに掲載

エッセイ ミルクティーの時間 第1話「少子化問題の解決策」

第一話は「少子化問題の解決策」です。

1.我が国の人口はこんな状態
 御存知のように我が国は少子化に悩まされています。出生率(正確には合計特殊出生率)は減少し続けています。ここ数年前までは、それでも過去のベビーブームの財産があって、総人口は減らなかったのですが、昨年はいよいよ総人口の減少が始まり、しかも昨年の出生者数は予想よりも少なく、従って今後の総人口の減少は予想よりも早い、その減少に近々歯止めがかかる、という予測はあまり聞きません。
 政府は経済の拡大、防衛予算の拡大を目指し低ていますが、我が国の経済を拡大し、防衛を充実させる最大の力が国民であることはだれでも気がついていることでしょう。
 勿論、世界でいえば、人口の増加により、地球の持ってる資源を食いつぶす様は目を覆うばかりですから、我が国のように人口が減少するということは、長期的にいって人類社会の長期的な繁栄にとって不可欠といえるでしょう。そこで、我が国のみでなく、世界各国が、その人口をたとえば1/3程度に減少させる、というような合意があれば、それは一つの方向性であるともいえるでしょう。しかし、一方の国々で人口が爆発的に増加しつつある、ということですと、もう一方で際限なく人口が減少する、ということの意味はいったいどういうことなんだ?となるでしょう。
 とくに日本は、世界でも有数な文明国家として世界の平和と知識・技術の発展に貢献している訳ですし、人口については、ある程度の減少の後には安定した再生産が期待できる、というのが理想的な望ましい姿なのではないでしょうか。

2.人口減少への我が国政府の対応策
 そこで我が国政府は、まず厖大な出生・人口の推移と育児環境に関する統計資料をまとめて報告し、世論を喚起しようとしています。見方に多少偏りは感ずるものの、おおいに評価すべきでありましょう。
 その上で、人口減少への対応策として、不足する労働力を海外から導入する策と、出生率の減少を食い止めるための施策を打ち出しています。 
 人口減少を食い止めるための我が国政府の代表的な施策は、いうまでもなく経済的な施策です。育児家庭への経済的な援助が緊急課題だということで、予算にも取り上げられています。しかし、育児家庭への経済的な援助については、少子化対策としてはあまり期待できない、という見通しを立てている学者もいます。なんといっても、我が国では、高所得家庭の出生率は低いのが現実なのです。そのせいかどうか分かりませんが、この施策によって出生率の減少がいつ頃どの程度で止まるという見通しに触れている文書を見たことがありません。

3.当サイエンスカフェからのアプローチ
  当サイエンスカフェでは、第10節の健康科学セミナーで、出産や育児に向かう生物としての人間について、健康科学視点からの調査研究を試みました。つまり、アカチャンを生み、育てるということは、生物としての本能とそれを遂げさせる健康な体という二つの不可欠な要素の上になりたっている訳ですから、一体、現在の我が国民、そしてそれは多くの先進国大都会の人間に共通なことでもあるのですが、が生殖という人間本来の能力を指標にしたときに、どのような状況にあるのか、についてなされている研究を調査して報告し、話題提供者のコメントを加えました。
 この節のセミナーについては、また今後さらに手を加えて再度話題提供されていただく機会もあると思いますので、ここでは差し控えますが、すくなくとも政府の調査報告書にはほとんど触れられていない視点だ、ということはいえるかもしれません。

4.ほかに打つ手はないのですか?
 それではその他になにか打つ手はないのか。ということで、私がかねて思っている一つの解決策を提案しましょう。
 それは、経済問題でも、健康科学の問題でもなく、政治問題です。選挙制度を変える、という提案なのです。
 どのように変えるのか。その前に現在の選挙制度はどのようなものかを簡単に要約してみましょう。
 まずいうまでもなく、未成年者に選挙権はありません。成年に達すると一人一票が与えられます。ただし、なんらかの要因によって、投票という成人としての政治的な責任を負うことができなくなったと法律的な判断がなされた場合のみ、投票権が抹消される、と要約できるでしょう。 
 しかし、この制度は自明とはいえないのではないでしょうか。未成年者も、また高齢あるいはその他の理由で政治的な責任に耐えなくなったとしても、そういった人々の人権がなんらかの形で保護されるべきことは当然でしょう。そこで現在の制度では、そういった非保護者の人権は、選挙権のある成人が保護する、という暗黙の前提がある、とみてよいでしょう。
 私はここで、選挙権のある成人には、そういった非保護者の人権を保護する能力に欠けているのが現実だ、と批判するつもりはありません。ただ、非保護者の人権を保護する仕組みをもう少し制度化することによって、非保護者の人権をより明確に位置づけることができるんじゃないか、ということです。

4.それではどうする? 比重代表制選挙制度の提案
 一例は以下のようなものです。選挙権のない者に対しても一様に一票ずつの選挙権を与えます。ただし、その選挙権の行使は代理人が行うことを義務付けるのです。例えば、子供が誕生したら一票の選挙権が発生します。その選挙権に基づく投票権は両親に半票ずつ分け与えられる。つまり両親の投票はそれぞれ1票半ということになります。
親が一人の場合はどうする? 親がいない場合はどうする? 保育所の保母さんのように、育児に深く関わり、両親とともに育児の責任を分担している者の責任はどうする? いろいろな場合は考えられるでしょう。 基本としては、いままで投票権のなかった未成年者などの非保護者にも潜在的に投票権があり、その権利を代理人のあいだでどのように分配するのか、ということは技術期な問題であるとして、社会的に合意が得られるような適宜な法律によって処理すればよい。という考えです。
 このような選挙制度、かりに比重代表制といっておきましょう、を採るとどのようなメリットがあるか。国会では、議員さんが不得意な経済問題や科学問題の初歩的な議論する必要がなくなります。普通、議員さんが不得意な経済問題や科学問題となると、専門委員会というものを設けてそれぞれの分野の専門家といわれる先生方や業界代表が出てきて下案を出すこととなり、また官僚もいろいろな口出しをすることとなります。
 比重代表制ということとなると、例えば少子化問題などは、選挙戦の争点として戦われることになりますから、議会に出てくる前にしっかり勉強し、選挙戦を勝ち抜いた人でなければ代議士になせません。そこで議会での議論は本質的な部分に集中できることになります。

6.みなさん、どうお考えです?
 比重代表制なんて、そんな面倒なこと、できっこない、とお考えでしょうか。比重代表制はなにも最初に国会で実行されなければならないことはありません。最小規模の地方自治体で試みてみて、どんな効果があるか見てみればよいことでしょう。
 このエッセイをご覧の法学者の先生、どうお考えでしょう。比重代表制は憲法に違反するとお考えでしょうか?それとも合憲とお考えでしょうか?
 このエッセイをご覧の地方自治体あるいは国会議員の先生方、どうお考えでしょう。比重代表制で議員を選出することは町おこし、村おこし、あるいは国興しのために実行可能とお考えでしょうか?それとも不可能とお考えでしょうか?

7.あとかき
 このエッセイでは、引用した事実関係についていちいち原典や数値を記入するという手間を省きました。これらの点は私の主務である健康科学セミナーではいつも心していることですが、ここは気楽で自由な発言ということで、話の骨組みのみを、あまり時間を掛けずに一気に申し上げる、ということとしたこと、どうかご了解ください。
 ここまで約2時間、 大きなミルクティーのカップが丁度空になりました。 
 皆様お元気で。また次の機会に
ヘルスアンドサイエンスクロスロード副店主・理学博士 松村外志張
2019/12/31 掲載
2021/02/05 微小な訂正

hascross健康科学セミナー第11節「痛みの健康科学」

痛みの健康科学
-痛みに弱い体質、強い体質はどのようにしてできる?-

日時:1回目 2月 1日(土)15:00~16:45(14:30開場)
・・・2回目 2月 8日(土)  10:00~11:45( 9:30開場)
・・・3回目 2月22日(土) 15:00~16:45(14:30開場)
場所:hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52
参加費:一般参加 2500円 (当セミナーへ再来の方 2000円),学生さん1000円
   飲み物、スナック付きです。 参加費は当日いただきます。
対象: 学生さんから高齢者まで、広い年齢の方に聞いていただける内容です。
申込先:3日前までに、電話、あるいはHP問い合わせページより、お名前と連絡の方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。学生さんの場合は学年をお知らせください。 おりかえしご連絡差し上げます。開催日に都合が付かないが受講希望の方は、その旨をお知らせください。日程を調整して繰返しセミナーを準備します。
食事案内:セミナーの前後に食事を希望される方は事前にお申込みください。

話題1:痛みを調節する体の仕組みについて何が分かっている?
話題提供: 松村外志張(理学博士、副店主)
 痛覚を失った人は生きていけないといいます。 痛みは体が脳に伝える信号のなかでも、生死に関わる危機を知らせる大切な信号だということ、言うまでもないことでしょう。
 痛みに悩まされるということは現代人の宿命であるといってもいいほどで、鎮痛薬はいつも医薬品売り上げの最上位に踊っており、健康保険の財政を脅かしています。
 人間は昔からこんなに痛みを感じていたのだろうか。痛みの原因が増えたのか、それとも痛みに敏感になったのか、あるいは原因も感度も変わらないのに、我慢強さがなくなったのか、あるいは他に理由があるのか。また痛みに強い体作りということがあるのか--。 そういった素朴な疑問を抱えながら、痛覚の研究の進歩をたどりました。
 近年激しく進歩している分子生物学・脳神経科学分野の健康科学は、体自身がさまざまな外的な環境の影響を受けて、痛みに対する感度や感じ方を変化させることを明らかにしつつあります。またその仕組みについても理解が進みつつあります。
 皆様がその成果をどのように生かすか、それを楽しみに話題提供します。

話題2:痛みの調節に関わる食品と医薬品の働き方と注意点
話題提供者: 佐々木博子(薬剤師、店主)

 古来代表的な痛み止めとして知られる麻薬が植物由来であるように、自然界には痛み止め効果のある天然物質はすくなくありません。多くは毒物であって、食品として使うことができないものですが、なかには食品の成分であったり、またサプリメントとしての使用が許されている化学物質もあります。
 医薬品も含めて、これら痛みの調節にかかわる代表的な物質の働き方と副作用について、とりまとめて話題提供します。

 

hascross健康科学セミナー第9節「ストレスの健康科学」

ストレスの健康科学 ー科学の目でみる心体攻防の現場ー

日 時:第1回目 2019年6月22日(土)15:00~16:45 (14:30開場)
(同内容) 第2回目 2019年6月26日(水)10:00~11:45 (9:30開場)
場 所:hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52 map
参加費:一般参加 2,500円 (当セミナーへ再来の方 2,000円)
    学生さん 1,000円
    飲み物、スナック付き。 参加費は当日いただきます。
対 象: 学生さんから高齢者まで、広い年齢の方に聞いていただける内容です。
    ご専門の方、教育関係の方、ご参加の上討論いただければ有難く。
申込先:TEL: 070-4414-7834 URL: http://hascross.yokohama 問い合わせページ
 セミナー開催日の3日前までに、お店に直接に、電話、あるいは問い合わせページより、お名前と連絡の方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。学生さんの場合は学校名をお知らせください。 開催日に都合が付かないが受講希望の方は、その旨お知らせください。日程調整して繰返しセミナーを準備します。

話 題:ストレスを押さえ込む体の仕組み
 話題提供:松村外志張(理学博士、副店主)
 わが国がストレス王国だといわれて久しい。仕事に関わるストレス、睡眠不足にともなうストレス、学習や将来への希望に関して子供が抱いているストレス--、少子化にさえストレスが関わっているのかもしれない。ストレスこそ世界が、そしてとくにわが国が、抱える諸問題の根源にあるのだ。これを取り除かねば--、という議論が主流なのではないでしょうか。 
 しかし一方、待てよ。それならなぜ真冬の海に飛び込んだり、凍るような瀧の水に打たれたり、といったストレス負荷訓練もひきつづき健在なのか。ストレスが悪いのではない、心体がなまって、ストレスに打ち勝てない者ばかりになってしまったのが今の日本なのだ、という反論もあるでしょう。
 その間にあって、ストレスを受けた者の症状を緩和する医薬品に頼っているのが現実ではないでしょうか。
 外界からのストレス要因に対して体がどのように反応するか、つまりいかにしてストレスに負けていくのか、については長い研究の歴史があります。しかししそのストレスに対して、体がどのように対抗し、打ち勝っていくのか、についての研究に希望が生まれてきたのはようやくここ数年のことのように思われます。このセミナーでは、ストレス研究の道筋を追いながら、ストレスに打ち勝つ体の仕組みについての最近の研究に焦点を合わせ、希望の足がかりとなれば、とこのセミナーを企画しました。

話題:ストレスと食物
 話題提供:佐々木博子(薬剤師、店主)
 先進諸国において益々強まるストレス要因を押さえ込むために、社会的環境を整備する努力がさまざまななされており、大いに期待すべきである一方、運動であるとか、栄養といった課題も含めて健康科学からのアプローチも無視できるものではありません。ここでは調査研究や実験的研究からストレス抑制効果が検証されている食品成分について紹介します。

hascross健康科学セミナー第8節「現代健康科学の心得」

現代健康科学の心得 ー未来を切り開く鍵をあなたの心にー

日時: 第1回  2019年3月21日(木)14:30~16:30 (14:00開場)
(同内容) 第2回 2019年3月30日(土)14:30~16:30 (14:00開場)
    第3回 2019年7月15日(月) 14:30~16:30 (14:00開場)
    第4回 2019年9月17日(火) 10:00~12:00 (9:30開場)
場所:hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52 (鎌倉ハム石井商店前)
参加費:一般参加 2,500円 (当セミナーへ再来の方 2,000円)
    学生さん 1,000円
    飲み物、スナック付き。 参加費は当日いただきます。
対象: 学生さんから高齢者まで、広い年齢の方に聞いていただける内容です。ご専門の方、教育関係の方、ご参加の上討論いただければ有難く。
申込先:TEL: 070-4414-7834 URL: http://hascross.yokohama 問い合わせページ
    セミナー開催日の3日前までに、お店に直接に、電話、郵便、あるいはインターネットの問い合わせページより、お名前と連絡の方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。学生さんの場合は学校名をお知らせください。
 開催日に都合が付かないが受講希望の方は、その旨お知らせください。日程調整して準備します。

話題: 後成学(エピジェネティクス)の進歩が見せるあした の健康
話題提供: 松村外志張(理学博士、副店主)
 過去200年ほどの間に免疫や栄養素などの健康科学の基本概念が発見され、多くの疾病が克服され、先進諸国ではいま長寿を満喫できる社会を迎えています。一方、高齢化にともなって発症する多くの疾病について、その治療・予防の見通しが立っていません。そこで、莫大な費用を掛けて介護・医療を充実しなければならないとの予測から、若者の夢と希望を圧迫している。それが現状ではないでしょうか。この現状を打破し、将来への夢をつなぐ道筋を心に描けること、それが「心得がある」ということではないのか。このセミナーでは特に後成学(epigenetics)という分野の最近の進歩から話題提供します。
父母から授かった遺伝子の一組をもつ受精卵は、細胞分裂を繰り返しながらそれぞれの個性と特長をもった臓器・組織の細胞に分化し、それぞれの役割を果たし、老化してついに死に至ります。細胞が保有する遺伝子には多種類の蛋白質それぞれのアミノ酸配列を決定する情報単位が組込まれていますが、どの情報単位からどの程度の蛋白質がいつ合成されるかによって、その細胞が肝細胞となるか、皮膚細胞となるか、といった運命が決められる仕組みです。この仕組みが詳しく分かってきており、それがエピジェネティクス(後成学)といわれる学問分野を形作ってきています。成長・老化にともなうさまざまな疾患の発症にこの仕組みがどのように関わっているのか。後成学研究の現状を追跡し、これら成長・老化にともなう疾患の予防への道を探ります。

話題: 後成学(エピジェネティクス)に関与する食品
話題提供: 佐々木博子(薬剤師、店主)
 食品を含む生活環境が変化している昨今、充分足りていると理解していた栄養素が不足していると報道されてビックリ、ということも少なくありません。後成学(エピジェネティクス)研究から、食品と生活環境の影響は胎児期から成人期、老年期にわたって互いに影響しあいながら変化していることが分かりだしてきています。それぞれの時期の食品と生活環境因子の影響を示した研究例を紹介し、ご参考に供します。

hascross健康科学セミナー 第7節「受験生を支える健康科学」

受験生を支える健康科学

2~8名様でお申込ください。下記の期間内で日程調整いたします。
期間: 2018年12月10日(月)~随時お申し込みを受け付けています! セミナー時間は約2時間です。
2019年5月18日(土)10時~12時 開催
場所: hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52 map
参加費:2,500円(会員2,000円)、学生さん1,000円
飲み物、スナック付きです。 参加費は当日いただきます。
申込先:TEL: 070-4414-7834 URL: http://hascross.yokohama 「問い合わせ・ご連絡・ご注文
  希望日の5日前までに、お店に直接に、電話、あるいは「問い合わせ・ご連絡・ご注文」ページより、お名前と希望日時、連絡方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。ご相談の上、日程を調整いたします。
食事案内:セミナーの前後に食事をご希望の方は事前にお申込みください。

話題:学習を科学することからわかってきたこと -心の発達から食事、睡眠などの影響まで-
話題提供: 松村外志張(理学博士)
 子供の時になにをどのように育てることが立派な大人になるために必要なことなのか、小さい子供は自分でそれを選ぶことができません。自分で自分が育てられるようになるまでは両親やまわりの人々、そして環境が子供の成長を大きく支配することになります。
 そんななかで、いつも成績はいいのに試験となると実力がでないとか、お腹がいたくなるとか、もっと早く勉強すればいいのに真夜中になってやっと力が入ってくるとか、友達が勉強しているのが気になって、不安で不安で、とか--。さまざまな不安がご家族や子供さん自身を襲います。どうしてそうなるのか、その仕組みを知ることが、安心と解決を与えます。 
 ご両親の物心の支えに加えて、科学の知識が加わると、さらに強力な支えとなる。その視点から、主に睡眠、体力、食事を中心として勉学の健康科学の道をたどってお話しします。

話題:受験生の漢方養生と栄養
話題提供:佐々木博子(薬剤師、店主)
 元気なお子さんには薬はいらない、と考えるのが普通ですが、漢方には医薬ばかりでなく、食薬同原の考え方から、ストレス解消を含めて体の調子を整える効果のあるさまざまな食材(食薬)を有効に使ってきた歴史があります。また最近の健康科学研究の進歩によって、その働きの科学的な根拠が分かってきています。ここでは、そういった食薬を中心として、受験生の食生活に奨められる食材と漢方処方を紹介します。

 

hascross健康科学セミナー 第5節-2「睡眠の健康科学」

睡眠の健康科学 第2回目

日時: 2018年10月16日(火)10:00~11:45(9:30開場)
場所: hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52(鎌倉ハム石井商店前)
参加費:学生さん 500円
    一般参加 2500円 (当セミナーへ再来の方 2000円)
    飲み物、スナック付きです。 参加費は当日いただきます。
申込先:TEL: 070-4414-7834 URL: http://hascross.yokohama 「問い合わせ・ご連絡・ご注文
  10月13日(土)までに、お店に直接に、電話、郵便、あるいは当店ホームページ「問い合わせ・ご連絡・ご注文」より、お名前と連絡の方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。学生さんの場合は学校名をお知らせください。おりかえしご連絡差し上げます。開催日に都合が付かないが受講希望の方は、その旨をお知らせください。日程を調整して繰返しセミナーを準備します。
食事案内:セミナーの後に食事をご希望の方は事前にお申込みください。

話題:現代社会に見える睡眠・覚醒障害とその解決へむけて
話題提供:松村外志張(理学博士、副店主)

 疲れをいやし、夢を育てる不思議に満ちた命の活動。そんな人間の睡眠は長い長い生物の進化の末に高度に発達してきたものであることが、明かになってきています。一方で、そのように高度に発達した人間の睡眠能力であっても、激変する現代の生活環境変化についていくのは容易なことではありません。休むことを知らない機械や電波を駆使する経済社会のなかで、生きた人間の働きとしての睡眠をありのままに知り、無理なく、しかもその能力を発揮させること、それが求められていることなのではないでしょうか。また睡眠と裏返しの関係にある覚醒についても、航空機や自動車での大事故の度に、機械でない人間の働きであるその仕組みを科学的に知ることが求められるでしょう。
 またさらに、昔であればごく少数であった高齢者や精神障害者の睡眠問題などはさして問題にならなかったでしょうが、いま多数の高齢者や精神障害者を抱える先進諸国では、睡眠障害の理解と対処は大きな課題といえるでしょう。
 睡眠ならびに睡眠障害と栄養や生活環境との関係を中心として、睡眠の健康科学の現状を調査した結果と私自身の考察を提供させていただき、皆々様の御議論の種にしていただければ、と願っています。内容は10月6日開催の第1回セミナーと同様の予定です。 

話題:食品と生活環境因子でどの程度睡眠の調節は可能か?
話題提供:佐々木博子(薬剤師、店主)

 不眠症等、睡眠の不調を訴える方が多数おられるなかで、医薬品についてはその副作用、習慣性への危惧もあって使用されない方も多いように聞いております。
 睡眠の不調には重大な疾病が隠れている場合もあることには十分な注意が必要です。一方で、食品成分や生活環境のなかも、睡眠の調節に関わるさまざまな効果因子があることが発見されてきています。これらの効果因子から、ご自分の睡眠が受けている影響について耳を傾け、その上で必要であれば始めて医療のお世話になる、といった手順が望ましいのではないでしょうか。今回は効果が報告されている食品成分や生活環境因子を紹介するとともに、その実生活への応用のあり方について話題提供者の考察を含めて報告します。皆様のご参考となれば幸いです。

hascross健康科学セミナー 第5節-1「睡眠の健康科学」

睡眠の健康科学 第1回目

日時: 2018年10月6日(土)15:00~16:45(14:30開場)
場所: hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52(鎌倉ハム石井商店前)
参加費:学生さん 500円
    一般参加 2500円 (当セミナーへ再来の方 2000円)
    飲み物、スナック付きです。 参加費は当日いただきます。
申込先:TEL: 070-4414-7834 URL: http://hascross.yokohama 「問い合わせ・ご連絡・ご注文」
  10月3日(水)までに、お店に直接に、電話、郵便、あるいは当店ホームページの「問い合わせ・ご連絡・ご注文」より、お名前と連絡の方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。学生さんの場合は学校名をお知らせください。おりかえしご連絡差し上げます。開催日に都合が付かないが受講希望の方は、その旨をお知らせください。日程を調整して繰返しセミナーを準備します。
食事案内:セミナーの前後に食事をご希望の方は事前にお申込みください。

話題:現代社会に見える睡眠・覚醒障害とその解決へむけて
話題提供:松村外志張(理学博士、副店主)
  疲れをいやし、夢を育てる不思議に満ちた命の活動。そんな人間の睡眠は長い長い生物の進化の末に高度に発達してきたものであることが、明かになってきています。一方で、そのように高度に発達した人間の睡眠能力であっても、激変する現代の生活環境変化についていくのは容易なことではありません。休むことを知らない機械や電波を駆使する経済社会のなかで、生きた人間の働きとしての睡眠をありのままに知り、無理なく、しかもその能力を発揮させること、それが求められていることなのではないでしょうか。また睡眠と裏返しの関係にある覚醒についても、航空機や自動車での大事故の度に、機械でない人間の働きであるその仕組みを科学的に知ることが求められるでしょう。
またさらに、昔であればごく少数であった高齢者や精神障害者の睡眠問題などはさして問題にならなかったでしょうが、いま多数の高齢者や精神障害者を抱える先進諸国では、睡眠障害の理解と対処は大きな課題といえるでしょう。
睡眠ならびに睡眠障害と栄養や生活環境との関係を中心として、睡眠の健康科学の現状を調査した結果と私自身の考察を提供させていただき、皆々様の御議論の種にしていただければと願っています。
 

招待発言:当日の話題に関連して自由に発言をいただきます
発言者:高橋迪雄様(東京大学名誉教授、元味の素(株)研究所所長)
 高橋様は味の素(株)研究所長在職中、グリシンというアミノ酸が睡眠に効果があるのでは、という研究員の会話を見のがさずに取り上げ、研究グループを率いて、当時全く知られていなかったグリシンの睡眠導入効果の科学的な立証と機能性食品としての市場供給を現実のものとして結実に導かれた、まことにたたえるべき業績の持ち主でおられます。その後も生命科学、健康科学への興味を絶やさずに活動しておられますので、この機会にご自由な発言をいただきたいとお誘いし、ご快諾をいただいた次第です。高橋様と意見交換できる貴重な機会ですので、ご参加をお誘いします。

hascross健康科学セミナー 第6節

貴方がつくる100年元気の虎の巻
-健康科学はどう手伝える?-

日時: 1回目 2018年8月22日 (水) 10:00~11:45(9:30開場)
    2回目 2018年8月25日 (土) 15:00~16:45(14:30開場)
(1回目、2回目は同内容です。どちらか一方にお申し込みください)

場所: hascross蒔田店 横浜市南区共進町2-52 (鎌倉ハム石井商店前)
参加費:学生さん 500円
    
一般参加 2500円(当セミナーへ再来の方 2000円)
   
飲み物、スナック付きです。 参加費は当日いただきます。
対象:  学生さんから高齢者まで、広い年齢の方に聞いていただける内容です。
申込み:8月20日(月)までに、お店に直接に、電話、郵便、「お問い合わせ・ご連絡・ご注文」ページより、お名前と連絡の方法(電話番号、メールアドレス、または住所)を添えてお申し込み下さい。学生さんの場合は学年をお知らせください。おりかえしご連絡差し上げます。開催日に都合が付かないが受講希望の方は、その旨をお知らせください。
食事案内:セミナーの前後に食事を御希望の方は事前にお申込みください。

話題1:健康科学視点から人生100年時代を分析する
   話題提供:松村外志張(理学博士、副店主)
 現在、日本人女性の平均寿命は87歳を越えており、男性でも80歳を越えています。引続き寿命が伸びて、いずれ人生100年時代がやってくるだろう、ともいわれています。
それはどんな時代なのでしょう。元気な高齢者が、豊な知識や経験を生かして活躍し、若者とともに社会を担っていく幸福な社会でしょうか。あるいは病気がちの高齢者が手足まといになり、社会が衰え、争い事が絶えない悲惨な社会なのでしょうか。我々一人一人がいかに長く健康で社会を盛り立てていけるかどうかが人生100年時代の明暗を分けることになるといえるでしょう。
高齢者の健康を蝕む代表的な疾患として、糖尿病、認知症、パーキンソン病などがあります。これらの疾患は、たしかに高齢になってから発病することが多くはあるのですが、実は若いころの生活環境、それも胎内に宿っている頃の母親の食事習慣でさえ、後年でのその発症に関わっていることなど、生活環境の影響を受けていることを示唆する知見が報告され始めています。
とすれば食事習慣や生活環境が激変しつつある現代、放っておけば幸福な人生100年時代がやってくると考えるのは早計ではないでしょうか。一方で、生活環境を調整することでこれら疾患を相当程度予防できることも示唆しているといえるでしょう。生活環境は多様を極めています。また100年にわたる生活習慣など、とても自分1人で調整できるはずもありません。従ってご自身のためだけでなく、次世代のための100年元気の虎の巻を持つことが大切といえるでしょう。このセミナーではこれら高齢で発症する疾患と生活環境とに関する研究を紹介し、考察します。皆様の参考となればなによりです。

話題2:人生長距離ランナーのための栄養素・食品について
    話題提供者:佐々木博子(薬剤師、店主)
 従来ごくありふれた食品成分と思われてきたもののなかに、摂取の過不足によって、糖尿病、認知症、パーキンソン病など、高齢者に多い疾患の発病の原因となったり、予防に働いているものがあることがわかってきました。このセミナーでは生涯にわたって健康寿命にかかわる栄養成分や有害成分に注目し、それらの働きや具体的な食材について紹介します。

 

夏のブレンドティー2018/店主より

ムシムシする季節がやってきました。
暑い夏に入りますね。

hascrossではふたつのブレンドティーをお奨めします。
「黒豆・ハトムギ茶」湿度が高いと体調がすぐれない方にお奨めです。
「ハイビスカス・菊花茶」夏に疲れやすい方にお奨めです。

また冷たいドリンクでは当店オリジナルの「梅水ソーダ割り」がお奨めです!
自家農園で栽培した無農薬の梅を使い、クエン酸たっぷりのスッキリドリンクを作りました。

体調と気分に合わせてお選びください。

4月・5月のブレンドティー/店主より

花が咲き、新芽のまぶしい季節になりましたね!
今月は春にふさわしい香り高いカモミールミントティーをお奨めしています。
リラックス効果も高く、花粉症の鼻づまりもスッキリのブレンドです。
どうぞお試しください♪