ショートエッセイ#17「対オミクロン接近戦」

対オミクロン接近戦です 慎重に装備を点検しよう

2年を超えたコロナ禍、第5波を乗り越えて先は見えてきたと思ったのもつかの間、感染力抜群のオミクロン株が入って急変。重症化は少ないと言いつつも入院患者が増え続け、医療体制は再度逼迫しかかっています。感染予防の鉄則は変わっていません。人に感染させないためには三密回避、マスクと手や取っ手の消毒が有効ですが、自分を感染から防ぐとなるとこの鉄則だけでは無理です。

マスクは不織布のものがいいと言うが、不織布にもスカスカのも極薄のもあり、濾過性能はバラバラ。そこで濾過性能の規格であるN95とかDS2に合格した濾布なら安心ということになる。ところが鼻の回りに隙間のあるようなマスクならば、規格にあった濾布を使っていてもウルイスは防げない。実験済みです。またN95といいながら規格試験抜きのものも出回っている。私自身N95かDS2規格の証明付きの濾布で吸気漏れが抑えられる構造のマスクを慎重に選んでいます。

最大の課題は家庭内感染の防止でしょう。厚労省サイトに感染予防の注意事項がでている。しかしネット検索で、家庭内での感染予防の成功例を探したがなかなか出てこない。私が唯一見つけた例は日本サッカー協会の田嶋幸三会長が海外から帰国後発熱、同居のお母様がおられるご家庭で奥様の土肥美智子様がコロナを予想し、見事感染を予防された例です。コロナであることは後で確認されました。美智子様が挙げた注意点に厚労省のものにはない点がありました。それは集合住宅のご近所にすばやく通報し、協力をいただいて消毒をなされたことです。

感染に立ち向かうには、一家庭のみでなく、ご近所の方々、お知り合いの方々との助合いが鍵になると思います。家族に感染者がでることを想定して、お互いに顔がわかる町内会の方や医院、薬局などで手順を相談しておかれたらいかがでしょう。心の準備ができていれば素早く的確な対応ができると思います。

もう一方は栄養問題です。コロナの重症化を防ぐといったキャッチフレーズでさまざまなサプリメントが市販されていることから消費者庁から誇大表示だ、そんなものはないとの注意喚起が出ています。たしかに摂取実験で重症化や予防効果が実証されたものはないのですから、証拠は不十分です。しかし栄養が感染後の重症化に関係ないか、といえば関係があることを示唆する疫学調査は多数あり、無視できるものではありません。その中から、血中ビタミンD濃度とアルブミン濃度は注目してよいでしょう。血中ビタミンD濃度とコロナ感染の重症化率の逆相関を結論している疫学調査は多数あります。わが国のビタミンD平均摂取量は6.6μg/日と目安量(8.5μg)に達していないばかりか、平均摂取量は近年減少傾向にあります。感染を避けて日の当たらない室内で生活を送るとなると未達者はさらに高まるでしょう。ビタミンDを含む食品を適宜摂取することは奨めてよいと思います。今ひとつ、血中アルブミン濃度と重症化率とが逆相関することを示す疫学調査結果もあります。血中アルブミン濃度の低下は低栄養の指標として知られており、低栄養は感染症に対する抵抗力低下の指標でもあります。血中アルブミン濃度を維持するためには蛋白質摂取量を維持することが効果的ですから、これも注意事項といえるでしょう。

第5波がなぜあんなに早く納まったのか、まだ十分な説明はなされていません。しかし有力な学説も出ており、それが正しいとすれば第6波にも当てはまるかもしれません。ともかく希望をもち、手綱を引き締めて乗り切ろうではありませんか。

2022/01/26 松村記